2022.0531【勤勉な日本人・100%のオーストラリア人】

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– What is your best position?

オーストラリアでプレーをしていた時に何度か監督に聞かれたことです。当時は監督は私のことを信頼してくれていて、ほとんどの試合で先発フルタイム出場でした。ポジションはサイドバックやボランチなど様々でしたが、自分なりに試合にも出場していて手応えがありました。そんな中で言われた言葉です。ドキッとしました。どこでもできてパフォーマンスも十分だから色々なところ起用されていると思っていた私は答えに困りました。

日本人は「勤勉・真面目・素直」だとよく言われます。その中でも勤勉という部分は実際に日本ではない国で過ごして、日本人らしさだと感じたところはありました。真面目・素直は人によるかなと思います。さてこの勤勉というのには

仕事や勉強などに、一生懸命に励むこと。また、そのさま。

goo国語辞書

という意味があるようです。

先ほどの話に戻りますが、当時の私はかなり勤勉だったと思います。まさしく、勤勉のそのさまだったことでしょう。なぜなら、すべてのことをそつなくこなしていたから。外から見たら一生懸命に励んでいるように見えていたと思います。ですが、実際はすべてのことを70%くらいでしていた気がします。監督はそのことに気づいてくれたのではないでしょうか。そして、あなたの100%が見たいと伝えてくれたのだと思います。

勤勉という言葉はいつしか日本人に、とりあえずやっておけば・ここまでやっておけばという意識を与えるようになってしまってはいないでしょうか。本来は何かにあるいは何にでも全力でつまり100%で取り組むことを意味する言葉であるにも関わらず。

とりあえずできていれば勤勉、仕事をしていれば勤勉、走っていれば勤勉そんな風に使われていないでしょうか。見せかけの勤勉なら、それならまだ100%という言葉を使った方がいい。100%で取り組んでいるその方がよっぽど勤勉に見えます。でもそれでは日本人らしさが失われてしまいます。100%を何に対しても出せる、それを継続して行えるそれが勤勉な日本人です。外から見れば70%も100%も変わらず勤勉に見えるかもしれないけれど、それは日本人の武器じゃない。

自分の100%をどんどん出していくそのさまを勤勉と言いましょう。そうすればさらに勤勉な人間になっていけるのではないでしょうか。

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