UEFA ネーションズリーグ【トレンドと不変】

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UEFA ネーションズリーグ第4節が各地で行われました。

ドイツ 3-2 イタリア、フランス 0-1 クロアチア、オランダ 3-2 ウェールズ、イングランド 0-4 ハンガリー、など相応の結果を手にしたチームやそうでないチームなどリーグと言われるだけあって、若手の起用で結果が伴わなかったり世代交代が進んだりと各国ワールドカップも見据えながらの戦いとなっています。

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第4節はヨーロッパのシーズンが終わり怪我人以外のメンバーをほぼほぼ呼べるようになったことや、ワールドカップまで残り半年を切ったこともあり、各国の現在のベストメンバーや可能性のある若手などが少しずつ見えてきました。また、ワールドカップに向けた各国の戦術や全体的なトレンドというものも出てきたような気がします。

第4節から推測されるトレンドはまずはGKを含めたビルドアップに積極的にチャレンジする傾向にあるということです。これは今シーズンのヨーロッパのトレンドも関係しています。というのも、今シーズンのヨーロッパ主要リーグではビルドアップの段階で3バックのチームが多く見られました。(ビルドアップ時の可変も含む) ペナルティーエリアに敵の第1プレッシャーを誘導してその背後、つまりMFとFWのライン間で中盤の選手に届けるというのがよく見られました。相手がプレスに来ればその背後のスペースを、こなければ丁寧な持ち上がりでビルドアップをするという、選択肢を多く持つための配置と考え方によるものです。

これに対して第4節では1つの対応策が見て取れました。それが昨シーズン後半戦でレアル・マドリードが見せたマンツーマンでのプレスと、GKに的を絞った守備です。簡単にいえば1番ミスが起こりやすい選手にボールを持たせて、それ以外の3人+アンカーあるいは受け手をマンツーマンで見るという方法です。実際この守備で今節はGKのパスミスからピンチや失点に繋がっていました。足元がピッチ内で1番拙いGKにわざとボールを持たせてミスを出させるというプレーが、ワールドカップまでの1つの守備のトレンドとなるかもしれません。

チェコは似たような状況の守備を行っていました。

また、2シーズンほど前に猛威を振るったマンチェスター・シティのボックス手前のハーフレーンからのクロスは今なお攻撃の有効な手段として使われています。しかし、今やそのプレーにもバリエーションや種類が出始めており、カウンターがメインのチームはボックス手前よりもはるかに遠いピッチ中央のハーフレーンからでもアーリークロスのような形でボールを入れるようになりました。どうせカウンターでボールを蹴るなら狙いを決めて入れようということかもしれませんが、これがまたかなり効果的で、カウンターを防ごうとボールホルダーとゴールの間にポジションを取ろうとするDFの頭を越える現象が頻発しました。DFも今度はやられないようにと頭を越えないようにすると今度はボールホルダーがフリーでゴールに迫るといういうまさに打つ手無しの状態。今後はカウンター対策で守備の人数を増やすなどの対策が見えてくるかもしれません。

以上のようにヨーロッパ各国は今シーズンのクラブレベルのトレンドをそのまま採用するチームが多いと見られます。ワールドカップは新シーズン開幕後ですが、おそらくワールドカップでは現在のトレンドをそのまま採用してくるチームがほとんどでしょう。各国がさらに整理してきた状態でどのようなサッカーが繰り広げられるのか楽しみです。

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