ククレジャ【マルセロ2世?アビダル2世?】

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今回はプレミアリーグのブライトンに所属するマルク・ククレジャの紹介です。特徴的なヘアスタイルや攻撃的なプレーはマルセロに似ていながら、インテリジェンスなプレーやスキルはバルサのレジェンド・アビダルにも似ています。

名門バルセロナの育成組織、ラ・マシア出身の選手で、短期間ながらヘタフェで日本代表の久保建英選手ともプレーをしています。ポジションは左サイドバックを中心に、左サイドハーフや左ウイングバックそして3センターバックの左センターバックに入ってプレーすることもできるなど、左利きという特徴を活かしながら複数のポジションでプレーすることができます。その特徴はプレースタイルに顕著に現れており、ピッチのどの場所でプレーしているのかを的確に認知・判断し、その場所で最適なプレーを選択しながらバルサ仕込みのテクニックや崩しのイメージを発揮していきます。

21-22シーズンはチーム内のプレーヤーが選ぶ年間最優秀選手に選ばれたククレジャ。

ククレジャの1番の武器はそのインテリジェンスなプレー。スピードがとてつもなく速いわけでも、フィジカルが強いわけでもないが抜かれないし負けない。タックルに行くタイミングやアタッカーとの最短距離のコースを走る守備対応など並のプレーヤーとは一味違う、何か特別なものを持っています。本人曰くエイバル時代に守備が向上したと感じているようで

「メンディリバル(エイバル時代の監督)は僕に自信を持たせてくれて、守備面の役割を完遂できるようになった。守備のタスクに気を配ることで自分自身が成長し、それを今プレミアの舞台で発揮できている。」

と語っていました。メンディリバル監督といえば守備能力を向上させるのに武田監督として知られていて、かつて所属した乾選手も飛躍的に守備力が向上したことで有名です。

ククレジャがサイドバックとセンターバックが両方プレーできるということは、サイドバックにおける特有のゴール方向を守りながらの前へのプレースの動きと、センターバックならではのカバーリングの動き(自分のマークを捨てて出ていく)がしっかりと理解できていて、かつ区別ができているということ。これができるからこそ両方のポジションあるいは前線でも難なくプレーができるのだと思われます。その守備はまるでバルセリナのレジェンド・アビダルのようにエレガントで且つ力強さも併せ持っています。

https://youtu.be/i7m-Xi8pYIc?t=201 ククレジャのゴールはこちら

また、守備力はもちろんですが魅力的なのは攻撃力も同じです。バルセロナで磨いた足下のスキルは既にプレミアリーグで通用することは証明済みで、スペースに走り込む動き方のスキルやポジショニングで相手を釘付けにする立ち位置など、足下のスキルではない攻撃的なスキル全般が非常に高いです。レアル・マドリードのマルセロのように、アタッキングゾーンでは積極的に崩しのポイントとなるようなプレーをどんどん繰り出していくまさに現代的なオールラウンドなプレーヤーです。

ククレジャの崩しで多いのは自分がボールホルダーの内側を走り抜ける、あるいは内側でステイするインナーラップです。単純な前線へのアップダウンではなくどの場所に・どの向きで・どこを狙ってというプレーの細部にまで影響を与えられる能力の持ち主です。縦がダメなら斜めのスペースへといった優先順位もはっきりとしていて、そこへのパスの出し方も同じフォームから違う方向へ繰り出したり、自分からなのか人を経由して行うのかという判断にも優れています。

ククレジャには現在プレミアリーグの上位陣が注目していると言われていますが、中でも熱い視線を送るのがグアルディオラ率いる王者・マンチェスター・シティ。グアルディオラは現在信頼できるプレーヤがカンセロのみと層の薄い左サイドバックを欲しがっており、そこにかつて自信も所属したバルセロナ出身のククレジャを狙っているという噂です。プレースタイルはシティに非常にマッチしているため、ビルドアップやファイナルサードでのコンビネーションなどもスムーズに行えるのではないかと思います。シティとしても守備対応が堅実で怪我もなくフルタイムで活動できる選手はスカッドを構成しやすく、諸数精鋭を好むグアルディオラも大喜びでしょう。

長々とお話ししてきましたが、今回は期待の新星ククレジャについてでした。マルセロとアビダルのハイブリッド・ククレジャに今後注目して見てはいかかでしょうか。

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