欧州の21-22シーズンも残り1、2節ほどになり、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグもファイナルを残すのみとなり、シーズンの終わりを告げようとしています。
各リーグでは、来シーズンのヨーロッパのコンペティションへの出場を決めたチームや最後までわからない状況のチームなどがあり、白熱したデッドヒートが繰り広げられています。
また、ヨーロッパリーグ決勝には鎌田・長谷部の日本人コンビが登場するなど、最後まで目の離せない熱いシーズンとなっています。
そんな中、先日ボルシア・ドルトムントに所属するノルウェー代表のエーリング・ハーランドがイングランドプレミアリーグのマンテェスターシティに22-23シーズンより加入することが発表されました。グアルディオラ率いるシティと28戦27ゴールという脅威の得点力を誇るハーランドの共演はサッカーファンとして非常に楽しみです。
ところで
このハーランドの移籍について、シティは一体いくらお金を費やしての獲得だったのでしょうか。
移籍サイトで有名なTransferMarketによると、評価額150万ユーロ(約2億円)のハーランドに対して、シティが支払ったのはその半分の75万ユーロ(約1億円)と意外にもバーゲン価格だそう。
もちろんこれに、選手の給与・代理人手数料・ボーナスなどなど様々なオプションがつくため、単純にこれだけの金額ではありませんが、それにしても安い。笑
ネイマールのバルセロナからPSGへの移籍金が約222万ユーロだったのを考えると、まだ若くて、得点を量産してくれる可能性か高いハーランドがこの金額はシティも大喜びでしょう。
また、最近ニュースにもなっていますが、フランス代表のムバッペ選手もレアル・マドリードに移籍という噂が流れています。しかも、詳しく見てみるとなんと移籍金0円での加入になりそうだと。
世界トップクラスの選手が0円で購入できるならどのチームだって欲しいに決まっています。
ムバッペ選手は現在評価額160万ユーロ。
なのになぜムバッペ選手は0円での加入が可能なのか。
サッカー界の移籍システムについて詳しく見ていきましょう。
そもそも移籍とは
サッカークラブ、サッカー選手にとって移籍とはなくてはならない存在です。
移籍というのはどのプロスポーツの世界にも存在しているシステムです。
自分達のチームに必要ない選手を他チームに売り利益を得たり、逆に他チームに所属する選手を、お金を支払って獲得してチームを強化したりできる制度です。
サッカーにももちろんあり、主にシーズン前の7月〜8月の間、1月〜2月の間の2回が移籍期間として設けられています。
各クラブは、自チームに所属している選手の中から放出する選手・他チームから獲得したい選手のリストに沿って移籍制度を使ってチームのスカッドを整理していきます。
また、財政的に厳しいクラブは、選手を他クラブに移籍させて収入を得ることで収支を合わせたりすることもあります。
実際、クラブチームの移籍による収支は、クラブ全体の約7割に当たるとも言われています。
移籍とはただ単に選手を獲得する制度ではなく、選手を放出したり獲得したりすることで、クラブの財政を管理したりとクラブ運営に直接関わる重要なものです。
移籍による選手のメリット・デメリットは以下のようになります。
移籍のシステムと種類
サッカー界の移籍にはいくつか種類があります。
- 完全移籍
- レンタル移籍
- フリー移籍
この3つが主な移籍の種類です。
ほとんどの移籍が完全移籍によって行われています。先ほどのハーランド選手の移籍もこの完全移籍という形になります。
完全移籍にも様々な状態のものがありますが、今回は省略します。
続いてレンタル移籍。
これはチェルシーやユベントスなどのビッククラブがよく活用する移籍の方法で、出場機会の少ない若手選手を他クラブに貸し出すことができる移籍の形です。
選手を大きな金額を支払わずに補強できる反面、長くチームにとどめておくことが難しいためメリット・デメリットのはっきりとした移籍の形です。
そして最後にフリー移籍。
各チームとの契約が切れている選手、あるいは残り半年となった選手が移籍金なしで他クラブに移籍・加入することができるものです。
クラブとしては莫大な移籍金を支払わずに選手を獲得できるため、
候補の選手があと半年で契約が切れるのをまってフリーで獲得するといったこともあります。
フリー移籍とは
今回はその中でもフリー移籍についてご説明していきます。
そもそもなぜフリー移籍が発生するのかというと、選手はそれぞれクラブと契約を交わしてクラブに所属しています。契約の期間や内容は選手によって異なり、もしクラブが契約を延長したい場合はその旨を申し出て、選手が同意してサインすれば契約更新となります。
しかし、選手側が同意しない、あるいはクラブが延長を申し出ない場合は、クラブと選手の雇用契約は期限を過ぎれば満了となります。
そこで他のクラブは、契約が満了した選手あるいは6ヶ月以内に満了するであろう選手と直接交渉することができるのです。
フリー移籍に該当するのは以下のような状態の選手たちです。
選手側は所属クラブの許可を取らなくても他クラブと自由に交渉することができます。移籍金がかからないことから、受け入れるクラブとしてもその選手が自分達の補強ポイントとマッチしていればお互いに良い移籍となります。
ただし、フリーの状態だからといってオファーがたくさんあるかというとそういうわけでもなく、 あくまでも市場で他クラブからのオファーがあるという見込みがある上で行動しないと、例えばシーズンを無所属のままでスタートしないといけないといったことにもなりかねません。
日本では大学生や高校生の選手が、プロクラブに加入する際もフリー移籍の扱いになります。また、ユースからトップに昇格もフリー移籍と同じ扱い方です。
21-22シーズン終了後にフリーの選手たち
最後に今シーズン終了後にフリーでの獲得が可能になる選手たちをご紹介します。
今シーズンは例年よりもビッグネームたちがフリーになっている傾向にあります。面白い移籍期間となりそうな予感です。
選手名 | 所属クラブ | 噂 | 移籍先 |
ムバッペ | PSG | レアル・マドリード | |
ポール・ポグバ | マン・U | ユベントス/マン・C | |
フランク・ケシエ | ミラン | バルセロナ | |
パウロ・ディバラ | ユベントス | インテル | |
アントニオ・リュディガー | チェルシー | レアル・マドリード | |
ニクラス・ジューレ | バイエルン | ドルトムント | |
ウスマン・デンベレ | バルセロナ | バイエルン | |
アンドレア・クリステンセン | チェルシー | バルセロナ | |
マティアス・ギンター | ボルシアMG | フライブルク | |
インシーニェ | ナポリ | トロント | |
ブバカル・カマラ | マルセイユ | アトレチコ・マドリード | |
マズラウィ | アヤックス | バイエルン |
既に決定している選手やまだ公式の発表はこそないが噂のある選手など、かなり有名な選手たちが揃っています。誰がどこに行くのか目が離せない移籍になりそうです。
まとめ
今回はサッカーのフリー移籍について書いてみました。
ざっと通っただけなので詳しく書けばまだまだですが、これくらいにしておきます。
完全移籍やレンタル移籍についても書いていければと思います。
興味がある方は、サッカーの移籍についてもみてみると面白いと思います!
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