パリサンジェルマンの下部組織出身で、現在はRBライプツィヒ出身のクリストファー・エンクンク。21/22シーズンはブンデスリーガで34試合で20得点15アシスト、DFBボカールで6試合4得点3アシスト、チャンピオンズリーグで6試合7得点2アシスト、ヨーロッパリーグで6試合4得点、全コンペティション合計で52試合で35得点20アシストという脅威的なスタッツを残しました。現在、エンクンクは市場価値が3年前の1500万ユーロから5倍以上の8000万ユーロと脅威的なペースで上昇しています。
21/22シーズン | 出場 | 得点 | アシスト |
ブンデスリーガ | 34試合 | 20得点 | 15アシスト |
DFBボカール | 6試合 | 4得点 | 3アシスト |
チャンピオンズリーグ | 6試合 | 7得点 | 2アシスト |
ヨーロッパリーグ | 6試合 | 4得点 | 0アシスト |
合計 | 52試合 | 35得点 | 20アシスト |
ユリアン・ナーゲルスマンが率いていた20/21シーズンまでも様々なポジションでプレーできる点や、ドリブル、ポジショニングなど評価は高かったですが、21/22シーズンにドメニコ・テデスコ監督になってからは攻撃の始まりから終わりまで全てを行う、まさにピッチの支配者として躍動しました。
エンクンクの得点増加の要因の1つは、プレースタイルが以前よりもゴール方向への意識が強くなったことが挙げられます。以前は足元のスキルと落ち着いてプレーできるメンタルを、中盤での展開力やコンビネーションなどにむけていました。しかし、テデスコ監督のもと2列目から相手最終ラインの背後へのフリーランの回数が増加しました。それにより、ゴールに近い位置でボールを受けることができるようになるとともに、ゴール前でのフィニッシュの意識も強くなったように見受けられます。そこに元々のスキルの高さ、落ち着き、プレービジョンの多さが発揮されるようになることでゴールとアシストの量産体制に入るようになりました。元々スプリント能力は高かったようですが、背後へのランニングが増えたことでそれがより顕著にみられるようになりました。
21/22シーズンのドルトムント戦では、ルーレット2連続で相手選手を外してフィニッシュ(ゴールは決まらず)など圧倒的なスキルの高さと落ち着き払ったプレーを見せるなど、完全に覚醒したことを証明して見せました。FKからの得点も増え、もはやどこからでもどんな形でも得点に絡んでいけるプレーは簡単には止められません。
22/23シーズン前にはビッククラブへのステップアップの噂が後をたちませんが、元々の高額な移籍金や他クラブとの競合による移籍金のさらなる増加が予想されるため、どのクラブも二の足を踏んでいる状況です。さらに契約も最近延長したばかりですので、移籍は来シーズン以降となりそうです。
フランス代表にもようやくデビューしたばかりですが、既にベンゼマ、ムバッペなどと同レベルのプレーができることを証明していて、カタールワールドカップでは主力として活躍することが期待されています。ゴール製造マシーン・エンクンクのこれからのプレーに目が離せません。
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